Adawarbler WEC001 · オルガノイド培養への応用

オルガノイド用
ローラー培養システム

培養プロセスを調整し、観察し、振り返る。

神経、腫瘍、成体幹細胞由来のオルガノイド研究に向けて、回転、温度、混合ガス、圧力を一つの培養プラットフォームで管理。環境パラメータの記録を通じて、長期培養、条件最適化、時系列観察を支援します。

WEC001-GT5 標準構成 / WEC001-GT6 Discovery 灌流拡張

Adawarbler DishKP5 回転ディスクと薄肉バヨネット式培養ボトルの実物
DishKP5 回転ディスク · 両面合わせて20本のボトル位置
実験規模に合わせて装着でき、ボトルは1本ずつ着脱可能です。
20本 / グループ共通環境で反復試料と対照を配置
0–60 RPM正転・逆転・一時停止、0.1 RPM刻み
3種ガスの混合比制御O₂ / CO₂ / N₂を段階ごとに設定
10万件以上の記録培養パラメータと画像を追跡可能

培養条件を、比較できる実験変数に。

培地の混合、ガス環境、各実験バッチの記録。研究者が繰り返し最適化する3つの要素を中心に、装置を構成します。

浮遊培養に適した回転条件を探る

回転速度は0.1 RPM刻みで調整でき、正転・逆転・一時停止に対応。ボトル形状、培地量、試料密度を考慮し、沈降、付着、融合を観察しながら動的培養条件を段階的に最適化します。

薄肉ガラスボトル:2 / 4 / 7 / 9 ml、15 mlはオプション

培養段階に応じてガスと温度を設定

O₂、CO₂、N₂の混合比、ガス流量、圧力、温度をプログラムに組み込みます。培養開始、増幅、その後の観察に応じた環境を設定し、実際の運転状態を記録します。

10組以上のプログラムを時間軸に沿って自動実行

形態変化を培養記録と照合

EmbryoLive20は静止画、定時撮影、タイムラプス撮影に対応。画像とガス、流量、温度、圧力の記録を照合し、介入時点の確認、バッチ間比較、次の実験計画に役立てられます。

運転ログをExcelまたはzipファイルで出力

薄肉ローラーボトルのガス経路断面図。導入管とボトル内外へのガス経路を示す
培養ボトルのガス経路の断面模式図。矢印は流路を示すもので、流速や培養結果を表すものではありません。

ガス供給源から培養ボトルまで、
交換条件を明確に。

混合ガスは回転装置を経由して培養ボトルへ入り、金属製の導入管が培地の中心部へガスを導きます。ボトルの回転と組み合わせ、気液接触と培地混合の条件を調整できます。

ガス混合と流量
O₂、CO₂、N₂の比率を合計100%になるよう設定。最小調整量は0.1%、ガス流量は8–100 ml/minです。
温度と圧力
温度10–50℃、37℃での安定性±0.1℃。圧力0–20 PSI、呼吸模擬 / 脈動モードに対応。
気相濃度のフィードバック
光学センサーで気相のO₂とCO₂を監視。液相pH、溶存酸素(dO₂)などのオンライン測定は個別仕様です。

20本のボトル位置は、同じ回転装置グループの環境設定を共有します。各ボトルに試料、反復試料、投与条件を分けて配置できますが、ボトルごとに回転速度やガス混合比を独立設定するものではありません。

神経オルガノイドから、疾患モデル・薬剤研究まで。

モデルの由来、培養段階、観察エンドポイントに応じてボトルとモジュールを選択。培養系はモデルごとに構築・検証する必要があります。

透明ローラーボトル内の神経オルガノイド培養写真。浮遊する組織の形態を示す
製品パンフレット掲載の神経オルガノイド培養写真。培養形態を示すもので、定量的な性能比較ではありません。

神経・脳オルガノイド

iPSC由来モデルの長期培養に向けて回転とガス条件を検討し、時系列画像で形態変化を記録します。

成体幹細胞由来オルガノイド

大きな組織の培養ニーズに向けて、ボトル形状と培地量を考慮しながら動的培養条件を比較し、形態、生存性、機能などの実験エンドポイントを評価します。

腫瘍オルガノイドと共培養

共通の環境でモデル、処理群、対照群を配置し、ガス条件、培地組成、介入時期がモデルに与える影響を研究します。

薬剤評価と時系列サンプリング

ボトルを分けて投与量、反復試料、採取時点を配置。継続的な培地交換や薬剤添加が必要な場合は、Discovery灌流拡張を選択できます。

一回の実験を、次の最適化の根拠に。

培養プログラムと記録は実験計画に合わせて構成し、回転速度とガス混合比はモデルの要件に基づいて決定します。

  1. モデルとボトル形状を決める

    試料の由来、開始段階、培地量、試料密度、エンドポイントを明確にし、反復試料と対照を設定します。

  2. 段階別プログラムを作成

    回転、ガス、流量、温度、圧力の設定を組み合わせ、予定した介入を時間軸に組み込みます。

  3. 画像とパラメータを記録

    観察頻度に合わせて形態と運転状態を記録し、プロトコルに沿って培地交換、介入、時点ごとのサンプリングを行います。

  4. 比較して次のバッチを最適化

    画像とデータの記録を出力し、生存性、組織学、オミクスの結果と照合して、次回の条件を調整します。

培養目的に合わせて構成を選ぶ。

複数ボトルでの動的培養には、まずGT5を。培地交換、灌流、薬剤添加をワークフローに組み込む場合は、GT6 Discoveryをご検討ください。

複数ボトル培養と条件最適化

WEC001-GT5

ローラー培養ワークフローの確立、並行試料の配置、長期観察や培養条件の比較に適しています。

  • DishKP5 両面20ボトル位置の回転装置
  • 回転、温度、3種ガス、流量、圧力の制御
  • EmbryoLive20 画像取得と運転ログ
  • パラメータプログラムを時間に沿って実行、記録は出力可能

重点:複数ボトル実験のために、調整・記録が可能な動的培養条件を構築します。

GT5構成を相談

連続培地交換と介入研究

WEC001-GT6 Discovery

複数ボトル培養プラットフォームに、SunKP1単ボトル自転灌流モジュールを追加。継続的な培地供給とプログラムによる介入が必要な実験向けです。

  • 自動培地交換、灌流、培地添加、薬剤添加、洗浄
  • 培地用冷却 / 加温モジュール付属
  • カメラ搭載で培養過程を観察可能
  • 用途に応じて1–3台の自転モジュールを検討可能
SunKP1 単ボトル自転灌流モジュールの実物

pH、dO₂、NH₄⁺、グルコース、乳酸のオンライン測定は個別仕様の拡張で、具体的な構成は要確認です。

Discovery構成を相談

一つひとつ確認できる技術仕様。

WEC001-GT5 / GT6の技術資料に基づいてまとめています。構成ごとの撮影範囲、消耗品、拡張モジュールは選定時に個別にご確認ください。

WEC001 オルガノイド用ローラー培養プラットフォームの主な仕様
項目仕様と機能選定時の注意
培養容量20本 / グループ、両面に各10ボトル位置同じ回転装置のボトルは環境設定を共有、装着数は自由に調整可能
培養容器2 / 4 / 7 / 9 ml 薄肉ガラスボトル、15 mlはオプション壁厚1 mm、底厚0.5 mm。付属のガスケットと金属キャップは121℃で滅菌可能
回転制御0–60 RPM、0.1 RPM刻み正転・逆転・一時停止を設定可能
温度制御10–50℃、37℃での安定性±0.1℃GT5 / GT6 技術仕様書による
3種ガス混合O₂ / CO₂ / N₂ 各0–100%、合計100%最小調整量0.1%、体積比モードと質量比モードに対応
気相濃度モニタリングO₂:±0.3%vol、CO₂:±0.1%vol光学式モニタリング。培地中の溶存酸素測定とは異なります
ガス流量8–100 ml/minリアルタイム表示、資料記載の精度±0.01 ml/min
圧力制御0–20 PSI、調整刻み0.1 PSI、分解能0.001 PSI呼吸模擬 / 脈動モードに対応、二重の圧力逃し保護を内蔵
プログラムと記録10組以上のパラメータプログラム、画像・データ記録10万件以上時間軸に沿って実行、Excelまたはzipで出力
培養イメージングEmbryoLive20:静止画、定時、タイムラプス撮影とリモート閲覧カメラモジュール数と撮影対象のボトル位置は機種により異なります
灌流拡張SunKP1:自動培地交換、灌流、薬剤添加、洗浄GT6 Discovery構成。液相のオンライン測定は個別仕様
操作と安全保護14インチタッチパネル、酸素漏れアラーム、UV殺菌灯酸素アラームのしきい値は20–40%で設定可能。加湿ボトルと気泡確認ボトル付属
設置条件周囲温度15–37℃、相対湿度<80%、220 VAC ±10%、50/60 Hzガス源はラボでご用意ください。接続条件は構成時に確認します
本体寸法と重量≤78 × 70 × 165 cm、≤120 kg搬入経路、電源、ガス源の位置を考慮して設置スペースをご計画ください

仕様は装置の性能範囲を示すもので、特定のオルガノイドに対する推奨培養条件や検証済みの効果を示すものではありません。機種、納入構成、検収基準は双方で確認した技術仕様書に従います。

回転培養には、
方法論の裏付けがあります。

脳オルガノイド研究では、回転式バイオリアクターや小型回転培養装置が三次元培養のワークフローに用いられてきました。装置を選んだ後も、モデルごとに培養法と品質評価法を確立する必要があります。

以下の文献は研究手法の背景として紹介するもので、本ページのWEC001製品を使用・検証したものではありません。

  1. Lancaster ら · Nature · 2013

    Cerebral organoids model human brain development and microcephaly

    三次元培養と回転式バイオリアクターを組み合わせて脳オルガノイドを作製した、動的培養法の重要な参考文献です。

    文献を読む:10.1038/nature12517
  2. Qian ら · Cell · 2016

    Brain-Region-Specific Organoids Using Mini-bioreactors for Modeling ZIKV Exposure

    小型回転式バイオリアクターと脳領域特異的オルガノイドの培養を紹介し、装置設計や疾患モデル研究の参考となります。

    文献を読む:10.1016/j.cell.2016.04.032

選定の前に、
確認しておきたいこと。

静置培養からローラー培養へ移行する際は、まずモデルの段階、培養量、観察ニーズを確認します。

すべてのオルガノイドを、そのままローラーボトルへ移せますか?

モデルごとの評価が必要です。モデルの由来、マトリックス包埋の方法、組織サイズ、培地組成、移行時期がプロトコルに影響します。まず対照を置いた小規模な条件検討で適合性を確認し、その後に試料数を増やすことをお勧めします。

20本のボトル位置ごとに、ガスや回転速度を個別に設定できますか?

同じ回転装置のボトル位置は、そのグループの環境設定を共有します。試料、反復、投与量、時点ごとのグループを別々のボトルに配置できますが、ボトルごとに独立したガス混合や回転速度を設定できるわけではありません。異なる環境のグループが必要な場合は、構成検討の段階でお知らせください。

気相モニタリングには、培地のpHと溶存酸素も含まれますか?

本プラットフォームの光学センサーは気相のO₂とCO₂を測定します。液相のpH、dO₂、NH₄⁺、グルコース、乳酸のオンライン測定は個別仕様の拡張で、培養量、プローブ、サンプリング方法に応じて別途確認が必要です。

GT6 Discoveryが必要になるのはどんな場合ですか?

連続的な培地交換、灌流、プログラムによる薬剤添加が必要な場合は、SunKP1を搭載したGT6 Discoveryをご検討ください。複数ボトルでの回転培養の確立、形態観察、条件最適化が当面の目的であれば、まずGT5構成からご相談いただけます。

自分の研究室に合った構成と見積りを得るには?

オルガノイドの種類と由来、培養段階と期間、バッチあたりの試料数と反復数、撮影・培地交換・サンプリング・オンライン測定のご要望をお知らせください。製品担当者がそれをもとに、ボトル、モジュール、ガス源、消耗品のリストを作成します。

お手持ちのオルガノイドモデルから、
培養構成を決めていきましょう。

WEC001のオルガノイド応用資料、構成リスト、見積りをご提供します。実験の目的をお聞かせいただければ、ボトル形状、環境制御、観察ニーズを一緒に確認します。

ご相談時にお知らせいただきたい4項目

  • モデルの種類、細胞の由来、培養段階
  • バッチあたりの試料数、反復数、培養量
  • 培養期間、観察とサンプリングの頻度
  • 培地交換、薬剤添加、灌流、オンライン測定のご要望